【2021年】中小企業におけるデジタルマーケティングの課題と導入方法
中小企業のデジタルマーケティングへの注目度
2019年には、ほぼすべての中小企業(95%)がデジタルマーケティングへの支出を増やすことになります。これは、デジタルマーケティングがハイリターンの投資であることを示しています。
引用元:THE MANIFEST(英文)https://themanifest.com/digital-marketing/how-small-businesses-use-digital-marketing-channels-2019(調査対象:従業員数1~500名の中小企業)
現在、物理的な選択肢が不足しており、デジタルランドスケープへの依存度が高まっているため、デジタルマーケティングは、リーチと収益の拡大を目指す中小企業に価値を提供し続けています。
引用元:THE MANIFEST(英文)https://themanifest.com/digital-marketing/small-business-digital-marketing-tips-2020
アメリカではすでに2019年の時点で、注目度が95%でした。日本でも感染対策の影響で、デジタルマーケティングが中小企業の課題へとなっています。
- デジタルマーケティングをこれから始めたい
- 中小企業でもできるインターネットの戦略が知りたい
しかし多くの中小企業がデジタルマーケティングを成功させることができません。今回は中小企業の課題と解決策についてお話していきます。
中小企業におけるデジタルマーケティングへの課題・重視する点
1)分かりやすい派手な実績に騙されていないか
「SNSのフォロワーが1万人」「海外でマーケティングを実践」など、派手に見える実績に多くの人が騙されます。
フォロワーが1万人いたら、たくさん商品が売れるだろう。せめて数人くらいには売れるのではないか?と考える方が多いですが、お金を払うつもりがある人を集めない限りは売れません。必死にフォロワーを増やした結果、なんとなく1万人フォロワーがいても意味がないことに後から気が付くでしょう。
- フォロワーが多い=商品の売り上げに繋がっているのか?
- 海外で勉強=事実か。海外で何をどう学んできて、実際に売り上げに繋がっているのか?
フォロワーが1万人いても、YouTubeのチャンネル登録者が10万人超えていてもまったく売り上げに繋がっていない事例は多いです。
2)ユーザー視点の施策ができているか
これまでマーケティングをした経験がない企業は、ユーザー視点の施策を考えるだけでも難易度が高いです。私も10年間企業で働いていたので分かりますが、長く働けば働くほど業界の常識にとらわれてしまうからです。
お客様と自社の常識がズレていると、ひとりよがりのマーケティングになります。「うちの業界は特殊だから」「価格が一定ではないから」これらは完全に企業視点です。ユーザー視点にならないといくらお金や労力をかけても結果は出ません。
3)継続できるか
継続ができない問題は、大企業でも共通の問題です。私の感覚だと90%以上が継続ができないと感じています。
デジタルマーケティングは時間がかかります。以前なら「3か月で基礎を固め、半年後には大量のお客さんが来てくれる」イメージでした。最近では半年や1年かけて基礎を作り上げて、継続して、3年後にやっと軌道に乗ることも少なくありません。
デジタルマーケティングそんなに時間がかかるのかとガッカリしたかもしれませんが…
営業パーソンが1人前になるにはどのくらいかかるか?
未経験者なら半年で何とか形ができて、安定するには1~3年のイメージはありませんか?
デジタルマーケティングも同じです。初めてやるなら時間がかかるのは当たり前だと本当の意味で理解していないと、半年~1年後に続けられずに辞めてしまいます。(たまに優秀な人や経験者だと1か月くらいで結果をバンバン出る営業パーソンもいますよね。そこもデジタルマーケティングとまったく同じです。)
地道に正しい活動をしていき、売上を伸ばしていくのがマーケティングです。
2021年の中小企業向けデジタルマーケティングとは

どのデジタルマーケティングをやっていけば良いのか
- SEO(検索エンジン最適化)
- コンテンツマーケティング(動画含む)
- SNS
- Web広告
- メールマーケティング
- マーケティングオートメイション
- モバイル対策
- 分析
課題でもお話しましたが、長く続けられる活動をするのがポイントです。多数の種類をやれる場合は、複数の戦略を立てましょう。多方面からお客様に接触するので、ザイオンス効果を狙うことが可能です。
ザイオンス効果(単純接触効果):1回しか見たことない人(物)より、繰り返し見たことがある人(物)に好感を持つこと
ただし、手が回らない場合は1~2個を厳選して、資金や人材を投入していきます。
2021年、中小企業のデジタルマーケティングの進め方
ここからは、2021年の中小企業向けのデジタルマーケティングの進め方です。
1)SEO(検索エンジン最適化)
- SEOに力をかけすぎないのが2021年の戦略
中小企業の約半数(49%)のみがSEOに投資しており、中小企業は他のデジタルマーケティングチャネルほどSEOを価値がないと考えています。
引用元:THE MANIFEST(英文)https://themanifest.com/digital-marketing/how-small-businesses-use-digital-marketing-channels-2019
アメリカの中小企業では、他の手法よりはSEOが価値がないと考えています。たしかに今のSEOは非常に不安定だと体感しています。
2017年12月まではSEOだけに注力しても良かったですが、SEO難易度は非常に高くなりました。SEO業者ですら、SEOだけではダメだと気付いています。今後は戦略を変え、少ない投資でピンポイントに狙っていくことをオススメします。
しかし、地方はまだSEOでのチャンスが転がっています。事実、2020年でも大阪のクライアントさんはSEOで記事が上位になり、そこからお客さんが来ています。地方の場合、信頼できる専門家に指導がお願いできるならやる価値はあります。専門家がいる場合は、社内or外部ライターにお願いできる範囲内で対策をしましょう。
- おすすめの企業「文章を書くのが得意」
2)コンテンツマーケティング

- ホワイトペーパーは気軽にできる戦略の一つ
- 強くおすすめしたいのが動画
コンテンツマーケティングとは、ブログ、youtube、ホワイトペーパー(無料PDFなど)を提供すること。
Web系の企業ではよく見かけますが、その他の企業はあまり見かけません。私もデジタルマーケティングのはじめ方というPDF資料をメルマガの特典にしていますが、この資料を特典にしてから本気で学びたい人が増えた印象です。資料やレポートなどは、既にあるものを加工すると楽にできるのでオススメ。
動画は私自身2019年からやっていまして心からオススメしていますが、2021年も絶対にやりましょう。成約率が本当に高いです。今さら遅いと思っている方は、来年の今頃「やっておけば良かった」と後悔する可能性大です。ジャンルによっては短期間で勝てるので、チャンスが大きいです。
3)SNSマーケティング
- ターゲットが好むSNSを選択
- 属人的なので全員が得意なわけではない
ほとんどすべての中小企業(88%)がソーシャルメディアに投資しています。
引用元:THE MANIFEST(英文)https://themanifest.com/digital-marketing/small-business-digital-marketing-tips-2020
コミュニケーションを取ることが重要。機械のような投稿では人の心は動きません。そこで何をどう発信するのかが大切です。私はSNSが苦手な方ですが、それでも買ってくださる方がいらっしゃるのは嬉しい限りです。
流行っているSNSが良いとも限りません。会社にあったSNSを調査しましょう。
4)Web広告
Google広告やFacebook広告で、費用を抑えつつ出稿します。
- 検索広告(リスティング広告)
検索した人に表示させる広告:購買意欲が高い人が検索してきてくれる - リターゲティング広告
サイトに来てくれた人にだけ表示させる広告:買い忘れを防ぐ - SNS広告
Facebook、インスタグラム、ツイッターで表示させる広告:購買意欲は低いが多くの人に表示できる
効率的に集客が可能で、アクセス数は100%増えます。圧倒的に結果が早いので、オススメしていますが、100%お金はかかります。予算との兼ね合いで他の対策と組み合わせていきましょう。
5)メールマーケティング
濃いファンを作りやすい媒体なので、販売に繋がりやすいです。ターゲットによっては、LINEで対応も可能です。価値ある内容を届けないと、すぐに登録解除されるので内容は濃いものだけを送るのがポイントです。
6)マーケティングオートメイション
メールやSNSなどの施策を自動でできるように設定しておくことです
唯一、優先順位は低い。売れない戦略を自動化しても意味がないので、売れる仕組みを作ってから自動化する必要があります。また、スパムのような自動集客ツールはSNSでは規約違反の可能性もあるので、企業が作っているからといって安易にオススメしません。実際にスパムのようなものを販売している企業はいます。
7)モバイル対策
ホームページもコンテンツも、スマホでの見え方を重視しましょう。Google自体がモバイル対策ができているサイトを評価しているので、B to Bだとしても必須です。
8)分析
アナリティクス、タグマネージャー、ヒートマップを導入することで、ユーザーの動きを視覚化します。最も重要といわれていますが、マーケターが1番できていない項目とも言われています。分析をすることで、時間を短縮して結果が出ます。
中小企業にはどのデジタルマーケティングがおすすめか?
1つだけあげるなら動画です。心からおすすめです。(モバイル対策は必須)
目を引くビデオを使用すると、平均的なユーザーがWebサイトで過ごす時間が88%長くなるため、中小企業がデジタルマーケティング回路を支配するのに役立ちます。
https://themanifest.com/digital-marketing/small-business-digital-marketing-tips-2020
88%も長くなるのは大きな魅力です。その分、自社のサービスのことを知ってもらえます。さらに動画を入れることで成約率も上がります。(これはデータがありませんが私の経験上です。)
ただし、企業によって予算や人員が違うので、企業ごとに得意なデジタルマーケティングを探しても良いでしょう。
- 自社の得意分野・苦手分野
- 競合の戦略
- 時間・予算
- ターゲット
- フォロワー数
- ドメインパワー
これらによって戦略は変わっていくので、どこに重点を置くかを要検討しましょう。自社の特性を考えて、結果が出そうなところから始めていきます。既に何か戦略をやっていた企業は、別の対策も検討してみてください。
まとめ:2021年中小企業がやるべきデジタルマーケティングとは?
- SEO(検索エンジン最適化)
- コンテンツマーケティング(動画含む)
- SNS
- Web広告
- メールマーケティング
- マーケティングオートメイション
- モバイル対策
- 分析
『途中でもお伝えしましたが、継続できなければ意味はありません。できるところからやっていきましょう。』
自社でデジタルマーケティングをやりたいという方は、次の記事も読んでみてくださいね。