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NAVERまとめサイトが終了した理由。10万記事でも厳しい現実を痛感!

    
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NAVERまとめサイトが終了した理由。10万記事でも厳しい現実を痛感!

NAVERまとめが終了します。

ネイバーまとめ終了

引用:NAVERまとめ サービス終了のお知らせ

今日はその終了する背景について考えていきます。

NAVERまとめとは

NAVERまとめは、LINE株式会社が運営している「まとめサイト」です。

まとめサイト:他人のサイトや他人SNSなどの引用を集めて記事を作成しているサイト

個人が作っているまとめサイトもありますが、NAVERまとめでは規模が大きく不特定多数が投稿をしていました。

まとめサイトの仕組み:サイト運営側はどうやってお金を稼いでいるのか?

まとめサイトの収入源は広告です。まとめサイトには広告が貼ってあります。基本的には、1)広告が見られた回数、2)広告がクリックされた回数で収益を得ます。

お金の流れとしては、【広告主⇒Googleなど⇒NAVERまとめ⇒まとめた人】となります。NAVERまとめは、まとめた人にも収益が入るので、不特定多数の人が記事を更新していました。

なぜNAVERまとめが終了するのか?

以下、NAVERまとめからの引用です。

サービス環境・市場環境の変化による単独サービスとしての今後の成長性や、LINEグループ全体での選択と集中の観点などをふまえて検討した結果、今回の決断に至りました。​

NAVERまとめ サービス終了のお知らせ 2020年7月1日(運営会社:LINE株式会社)

http://navermatome-official.blog.jp/archives/83259956.html

LINEが、サービス環境・市場環境の変化を見て今後の成長性がないと判断した。

稼げそうにないわ~ってことです。なぜ稼げそうにないかについて解説していきます。

1.昔は記事の量で戦う時代だった

以前は「記事の量」と「検索順位」の相互関係がありました。記事の量が多ければ、検索上位になりやすかったのです。検索で上位になればPVが増える。ライターを大量に雇い、テンプレートに当てはめてひたすら投稿したら上位になってPVが稼げるということです。

2020年7月現在NAVERまとめを見ると、「ネットで話題」という1つのトピックだけでも10万記事があります。すごい!個人で10万記事なんて書けないです。不特定多数の力!

引用:NAVERまとめ
https://matome.naver.jp/topic/1Hipw

ちなみに検索順位を決めているのがGoogleのアルゴリズム。Yahoo!もGoogleのアルゴリズムを使用しているので、日本で使われている約95%がGoogleのアルゴリズムです。

引用元:statcounter GlobalStats
2019年5月~2020年5月
検索エンジン市場シェア日本

2.量で戦う時代が終了し、質で戦う時代へ

日本ではある事件がきっかけで、質を求める時代へ進みます。まだ記憶に新しいので覚えている方も多いのではないでしょうか?ウェルクの事件です。

2016年12月7日

ディー・エヌ・エー(DeNA)がキュレーションサービス「WELQ(ウェルク)」に不適切な記事が数多く掲載されていた問題に関して、記者会見を開催。

ウェルクは、ヘルスケアのまとめサイトを運営していました。しかし、PVを稼ぐことだけに注力してしまった結果、医学的根拠がないオカルト記事を量産。(〇〇病の原因は幽霊だ!のような本当に根拠のない記事です。)

Googleは2017年12月に健康アップデートと呼ばれる大規模なアルゴリズムのアップデートを行い、健康系の記事において病院や医師のサイト以外は上位にはしない方針を固めました。(正確には、2017年以前から質の良いサイトを評価する方針でしたが、あきらかに本気で変えてきたのが2017年12月の大規模なアップデートでした。

Googleの品質評価ガイドライン:YMYL「Your Money or Your Life」

  • Your Money(お金に関すること)
  • Your Life(命、健康、幸福に関わること)

健康やお金に関することを素人が書いても上位表示できなくなりました。オカルト記事は上位から消え、質が良いものが残る世界にシフトしていきました。(まじめに書いていてもアルゴリズムの変更で順位が下がってしまた人もいるので、アルゴリズムは本当に難しいとしか言えません。)

YMYLでは、E-A-Tという評価基準を用いて検索順位を決めています。

Google品質評価ガイドライン:E-A-T

  • Expertise(専門性があること)
  • Authoritativeness (権威があること)
  • TrustWorthiness (信頼できること)

そして、今ではYMYL以外のあらゆるジャンルでも、専門性・権威性・信頼性を評価する傾向になっています。素人が何か言ってても、上位にはならないということ!

追記:2022年12月15日にE-A-TがE-E-A-Tに!

【Google品質評価ガイドライン:E-E-A-T】

品質評価者ガイドラインの最新の更新: EAT は、経験に対して追加の E を取得します

https://developers.google.com/search/blog/2022/12/google-raters-guidelines-e-e-a-t
  • Experience(経験値)
  • Expertise(専門性があること)
  • Authoritativeness (権威があること)
  • TrustWorthiness (信頼できること)

最初のExperience(経験値)は2022年12月15日に追加されたばかりの最新の情報です。これまでは、下の3つ、専門性・権威性・信頼性を重視するという内容でしたが、経験値も重視することをGoogleが伝えています。

結果をよりよく評価するために、EAT は E: の経験を積んでいます。実際に製品を使用したり、実際に場所を訪れたり、人が経験したことを伝えたりするなど、コンテンツがある程度の経験に基づいて作成されたこともコンテンツに示されていますか? あなたが本当に最も大切にしているのは、目前のトピックについて直接の人生経験を持っている人によって作成されたコンテンツである場合があります.

https://developers.google.com/search/blog/2022/12/google-raters-guidelines-e-e-a-t

つまり、これまで以上に、「何も経験せずに書いても無駄だよ」「ネットで拾ってきた寄せ集め記事なんて意味ないよ」と伝えているわけですね。

まとめサイトの今後

今後まとめサイトはどうなるのか?これまでのような不特定多数のまとめサイトは難しいのが現状です。

まとめサイトが難しい理由1)不特定多数=素人が書けてしまう

不特定多数が集まって記事を書くと、どうしても素人の方が混ざります。監督する人がいないと質が落ちる。さらには著作権を侵害する危険性もあります。他のサイトから写真や記事を盗むのは違法です!勝手にコピーするのはやめましょう。ちょっとなら大丈夫と考えている方もやめておきましょうね。

まとめサイトが難しい理由2)サイトの統一性がない=ターゲットがバラバラ

ジャンルやターゲットに統一性がないと、Googleの評価が低いです。

  • ジャンル:スポーツ、音楽、芸能、ビジネス、美容 etc
  • ターゲット:バスケ初心者、バスケ経験者、プロバスケットボール選手など

ジャンルをバスケだけに絞ったとしても、バスケの記事が気になる人は幅広いですよね。

(なぜか例えがバスケ。安西先生・・・バスケがしたいです…)

まとめサイトは「何でも屋」状態です。広告を出す側に立つと、なんでも屋のサイトに魅力は感じません。

広告主

広告主:「ビジネスパーソンに向けた広告を出したい!」

「何でも屋のサイト」と「ビジネスパーソン向けサイト」の2つがあった時、どちらに広告を貼りたいですか?後者ですよね。広告主のことも考えると、雑多なまとめサイトは広告収入には向いていないといえます。

それでもPV狙いのサイトがやりたい場合には?

LINEが撤退したんだってばよ!

とはいえ、ビジネスはタイミングです。あと10年したらまとめサイトがまた人気になっているかもしれません。Googleのアルゴリズムだって変わっているかもしれません。

「来るか分からない10年後を虎視眈々と狙い続ける」「SEO以外のYouTubeやSNSでファンをごっそり作ってからサイトに流す」「YouTubeくらい大きなプラットフォームを作る」など、やってみても良いかもしれません。(おすすめはしていない。)

やるなやるなと言われてもやりたくなるのが人間なので、そこは止めませんが、Googleの方向性とは今現在は離れていますというお話でした。

まとめ:NAVERまとめサイトが終了した理由。10万記事でも厳しい現実を痛感!

いかがでしたか?(まとめサイトでよく使われる言葉。笑)

まとめサイトとはいえ、10万記事以上書いても撤退すると大手が判断してくれたので、サイトを運営している人やこれから運営したいと思っている人には大きな勉強になります。

今、サイトを上手に運用したい方は、企業でも個人でも、100%質を求められていることを念頭にサイトを作っていきましょう。おすすめとしては専門的なサイトを作成して、着実にビジネスに活用していくことです。ターゲットへ向けた、質の高い記事を作っていきましょう!

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この記事を書いた人


ゆうさん。

【実践できるマーケティングを教える人】

ブログからデジタルマーケティングを学ぶ。 現在では中小企業・個人向けマーケティング指導をしている。 マーケティング講師としても活躍中。

・東京都DX人材リスキング支援事業講師
・dodaキャンパスゼミ登壇
・某大手エネルギー会社にて登壇

ブログ歴15年以上、コンテンツ制作を得意としYouTubeでも自ら台本を制作。

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